BLOG日昭牧場だより
【2025年】代表取締役 鈴木雅輝インタビュー
2025年最初のブログは、代表取締役の鈴木雅輝へのインタビューです!
昨年、2024年はどんな年でしたか?
生産抑制解除で迎えた増産の春
3年続いた生産抑制が解除され、2024年4月から増産になり「ほっとした」というのが正直な気持ちです。もともと2022年の新パーラー稼働に合わせて増産を予定していましたが、それがかなわず我慢の年が続きましたが、ようやく抜け出せた1年でした。
工夫して乗り切った生産抑制
生産抑制中は、乾乳(搾乳せずに休ませること)期間を延ばし、できる限り牛を処分せず生産量を調整しました。しかし牛は生き物なので、飼料や燃料などのコストはかかり続けます。原材料価格の高騰もあり、厳しい状況でしたが、乗り越えることができました。
牛群改良で能力と生産量が向上
増産体制へのスムーズな移行を可能にしたのは、「牛群の改良」です。日昭牧場では、ゲノム検査を活用して優秀な遺伝子を持つ牛を掛け合わせ、質の高い牛を育てています。牛は搾乳可能まで2年以上かかるので、結果が出るまでには時間が必要ですが、昨年は取り組みの成果が現れ、牛の能力が向上し、生産体制の強化につながりました。
持っているもので最大限の結果を追求
「持っているもので最大限の結果を目指す」ことに注力した年でした。牛の頭数を増やしたり、新たな設備投資を行うのではなく、既存の資源や人材を活用して生産性を高めました。その結果、1頭あたりの乳量が過去最高を記録。夏場の乳量が落ちる時期も乗り越え、生産目標を達成することができました。なにより「搾乳して出荷できる」という喜びが、牧場内の雰囲気を明るくしました。
2025年の展望を教えてください
目玉は「乾乳舎」の新築
2025年の大きな計画として、「乾乳舎」の新築があります。今年中に完成し、来年から稼働する予定です。これにより牛の頭数を増やせるため、さらなる増産への弾みがつくと考えています。
中長期的ビジョンは「畑の充実」
中長期的なビジョンとしては、「畑の充実」にも力を入れていきたいです。現在、粗飼料としてデントコーンや牧草を自家生産していますが、品質向上と収量アップを目指します。これまで搾乳を最優先としてきたため、畑の管理に十分な手をかけられませんでした。私自身も、収穫時期くらいしか畑に出向けていなかったことを気にかけていました。
今はスタッフの数が増え、成長してきたので、次に注力すべきは畑の管理と改良だと感じています。具体的には、牧草の品種やデントコーンの収穫時期の見直し、さらには草地の植生と土づくりの研究です。現在、粗飼料は「ほぼ」自家生産ですが、今後は「完全」自家生産を目指します。これが実現すれば、経営の安定化や牛乳の質の向上につながると考えています。また、増産に向けて牛の飼料を確保するためにも畑の改良は重要です。畑の改良には時間がかかりますが、粘り強く進めていきたいと思います。
スタッフへのメッセージをお願いします
社員全員との年2回の個人面談を続けている中で、それぞれの目標が明確になってきました。「繁殖」「削蹄」「哺育」など、専門分野を極めたいというスタッフも増えてきています。それぞれが得意分野で活躍できるよう、環境を整えていきたいです。
また、今年も新人が入社予定です。ここ数年、人材が順調に循環していることに感謝しています。今年もスタッフ一丸となり、日昭牧場を盛り上げていきましょう!よろしくお願いいたします。