【代表インタビュー】鈴木雅輝 代表理事

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2021年初めのブログは、代表理事の鈴木雅輝さんにお話を伺いました!

昨年、2020年はどんな年でしたか?

新型コロナウイルスで世の中が大変なことになりましたが、日昭牧場の仕事に関しては、あまり影響はなかったです。4月からの休校や緊急事態宣言による乳製品の需要低迷により、一時は生産調整(生乳廃棄)もあり得ると言われましたが、JAやメーカーの販売努力などで、おかげさまで回避されました。生産調整になると、自分たちで搾った生乳を自分たちで廃棄しなくてはならず、経済的な面はもちろん、モチベーションにも影響するので、そうならずによかったと思います。

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5月に新築した哺育舎

設備面では、牛舎を2棟新築しました。3月に育成舎、5月に哺育舎が完成し、若い牛たちの環境がぐっとよくなりました。以前より広くなったのはもちろん、換気や床暖房などあちこち工夫され、病気の発生が激減しました。特に育成牛の肺炎は、ほとんど出ていません。病気の牛が少なくなったことは、スタッフの働きやすさにつながります。治療をしなくていいので、余分な作業が必要ないですから。まだ運用などで慣れない場面もありますが、以前に比べたらとても快適になりました。
子牛の保育園~哺育(ほいく)舎へようこそ

代表から見たスタッフはどんな印象ですか?

日昭牧場の売り上げの8割は「生乳」です。ということは、乳量の増減は経営状態に直結します。搾ってナンボの世界ですよ(笑)。ですから、乳量を上げるためにはどうしたらいいか、さまざまな角度から考えなくてはなりません。それは経営側だけが考えるのではなく、現場で日々働くスタッフからのアイデアや提案こそが大事だと思っています。その点、うちのスタッフは「牧場をよくしよう」という意識を持って働いている人ばかりだと感じますね。

牛舎の新築にも、スタッフの意見を取り入れたと聞きましたが?

毎月、全スタッフが参加する全体会議を行って情報の共有をしています。来期の予算もここで決めるので、まずは全員から欲しいものや必要なものなど、たくさんの意見を集めます。若いスタッフなどは遠慮してなかなか「これが欲しい」とは言えないものですが、とにかく自由に意見を出してもらいます。金額の小さいものは即決しますし、金額の大きなものは数年単位で計画します。

牛舎新築に関しても、全体会議で建築の決定やタイミングを決めました。その後、どのような建物にするか、また換気システムや哺乳ロボットなどの設備まで、ほとんど全てを育成担当者が決めました。僕は最終的なGOサインを出しただけですね。現場を一番よく知っている人が決めたことに反対はしません(笑)。

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全体会議の様子

裁量権を大きくすることによって、リーダーだけでなく、メンバー全員が当事者意識や自主性を持ってくれます。今回の件も、最新の情報を集めたり、参考になりそうな牧場を見学したり、業者さんとの会議に参加したりと、積極的に関わってくれました。自分の意見が採用されるとやる気もアップしますし、仕事のやりがいにもつながりますしね。なにより毎日働く人にとって働きやすい場所じゃないと意味がないですから。

2021年はどんな年にしますか?

2019年はハーベスター購入、2020年は牛舎2棟新築と、大きな投資が続きました。まだ詳しくは言えませんが、2021年も大きな動きがある予定です。攻めていきますので、楽しみにしていてください。

ブログを見ている方にメッセージを

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常に「酪農は全てつながっている」という思いで仕事をしています。例えば子牛の調子が悪いとき、理由はなんだろうと考える。餌かもしれない、牛舎の環境かもしれない、それとも親牛の健康状態が影響しているのかもしれない。子牛の状態だけを切り離し、そこだけ良くしようと思ってもダメで、結局は全てつながっているんですね。日昭牧場は、人工授精から出産、哺育、育成、搾乳までを行っている「自家生産」の牧場です。さらに餌の牧草やデントコーンも自分たちで作っているので、全てを見ることができる牧場です。

牧場はたくさんありますが、この規模で「全てを見ることができる」というのは、なかなか珍しいのではないでしょうか。こういう観点からでも、働いてみたいと興味を持ってくれる人がいたら嬉しいです。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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