【新しい年を迎えて】代表取締役 鈴木雅輝インタビュー

2023年最初のブログは、代表取締役の鈴木雅輝へのインタビューからスタートです!

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新事務所で

昨年、2022年はどんな年でしたか?

なんといっても昨年4月のロボットロータリーパーラー稼働により、牧場が大きく変わったと実感しています。毎日の搾乳時間は1日当たり23時間の短縮となり、搾乳人数は45人から12名に激減。出勤人数はほぼ変わっていないので、それぞれの負担は少し軽くなったと思います。また時間や人員に余裕ができた分、これまで手薄と感じていた哺乳(赤ちゃん牛へのミルクやり)スタッフを増員し、コロナで急に数人休まざるを得なくなったときでもなんとか牧場を回すことができました。

この1年で若いスタッフが6名増えたのですが、パーラー操作は基本的にスタッフ全員できるようにしています。このため通常の搾乳作業は、新人・ベテラン関係なく行えるのが日昭牧場の新たな強みです。

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ロボットパーラーにより、哺乳スタッフの確保ができた

2023年の展望を教えてください

一昨年末からの生乳の生産抑制は今年も続きます。既に減らした昨年の生乳生産量より、さらに減らさなくてはなりません。パーラーを新しくして増産するタイミングでの生産抑制は、正直大変です。ただ、この4月から乳価が引き上げられるので、決められた量をきっちり絞り切り、収入を確保したいと思います。

燃料費や肥料価格の高騰が著しいですが、日昭牧場ではバイオガスプラントによる売電収入や、副産物である消化液を液肥として撒くことで、ある程度はまかなえると考えています。また、今後は地域の酪農家から液肥の散布依頼が増えると思うので、うまく活用していきたいです。

しかしホルスタインの子牛価格が大きく下落しているので、和牛生産など別の道も含めて考え、動いていこうと思います。

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生産抑制は続く

今後のビジョンは?

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以前から、哺育舎(子牛を飼育する牛舎)スタッフの意見を取り入れ「新しい乾乳舎※を建てたい」という思いがあります。ただ生産抑制もあるので、今はその時期ではないという判断です。
これまで通り「無理な規模拡大はしない」という方針に変わりはなく、しっかりと力をつけ、入念に準備してから進めていきたいと思っています。

※乾乳舎...次の分娩に備えて平均55日間搾乳を休ませる(乾乳期)牛を飼育する牛舎

また、新しいスタッフが多くなりました。彼らを含め、スタッフに伝えたいのは「酪農は、続ければ続けるほど面白くなる仕事」だということ。単に決まった作業をこなすのではなく、牛にとって良いことを「どうしたらよいか考える」「先輩社員は手本となる働き方をして技術と知識を伝える」「自分なりに工夫する」のが大切です。

酪農という仕事は、ミラクルが起こせません。だからこそ当事者意識を持って、日々を積み重ねていく。それがすべてです。一人一人の力を合わせ、牧場を良くしていきましょう。