デントコーン収穫はハーベスターで豪快に!

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「デントコーン」は牧草と同じく、牛の餌のメインとなる飼料用のトウモロコシです。
ドライブ中などに、びっしりと植えられた背の高いトウモロコシ畑を見かけたら、それがデントコーン畑。草丈は3メートル近くにもなります。
日昭牧場では約110haに作付けしています。今年は9月後半から10月頭までの約1週間で、牧草収穫にも使った大型ハーベスターで収穫しました。

牧草とデントコーンでは収穫の手順が違います。牧草はモアコン(モアコンディショナー)で刈った後、そのまま畑で乾かしてからハーベスターで収穫&細断してトラックで牧場まで運びます(※詳しくは二番牧草の収穫始まりました!をご覧ください)。対してデントコーンは、畑に生えている状態から一気にハーベスターで収穫&細断します。デントコーン畑の向こうからバリバリバリ...という音とともにハーベスターが現れる様子はド迫力!葉、茎、実すべてを一緒に細断、粉砕したものがハーベスターのアームから吐き出され、並走するトラックが受け止めます。とにかく豪快な収穫風景です。

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大型ハーベスターも隠すほどの草丈

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どーん!バリバリ!

ちなみにこれがデントコーンの実。カッチカチです。
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粉砕されたデントコーンです。葉も茎も実もすべて飼料になります。
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なんとなくおいしそうでしょ?

デントコーンのサイレージは牛に大人気で、よく食べるし体重も増えるのですが、食べ過ぎると胃の中が酸性になり、消化に必要な微生物のバランスが崩れてしまいます。その結果、牛が病気になったり、血の巡りが悪くなったりするため、やりすぎは禁物です。その牛によって違いますが、牧草と同量を与えるというのが基本になっています。

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収穫後は牧草と同じようにバンカーサイロに積み上げ、ショベルカーで踏み固めて空気を抜き、ブルーシートで覆って重しのタイヤを乗せます。発酵させてサイレージを作るためです。
さてここで、前回のブログ「リスクマネジメントとしての三番牧草」で予告した、重し用のタイヤを運ぶ新兵器をご紹介します!

テッテレー!「タイヤシューター」!
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16本串刺しです!

今まではタイヤショベルで8個が限界だったタイヤ運びが、タイヤシューターを使うことで2倍に!しかもバンカーサイロの中央までダイレクトに届くという優れものです!まあ、そのあとは人力でタイヤを並べるんですけどね。この日はデントコーン収穫の最終日だったので、男性陣総出で一気に片付けました!

実際に動いている様子を動画でご覧ください。

さらに今年は、カラス被害防止にネットを張ってみました。カラスはデントコーンを食べるわけでもないのに、ブルーシートをつついて穴をあけてしまうのです。穴が開いてしまうとそこから空気や雨が入り、サイレージがカビてしまいます。もったいないからとカビたサイレージを牛に食べさせると、今度は牛が病気になってしまうという悪循環。元を断つべく、ネットで防御したいと思います。

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赤いのがネットです。

今年のデントコーンの出来は上々。8月の暑さでよく伸び(牛には過酷な気候でしたが)、台風などで倒伏することもなく、無事収穫を終えることができました。いいサイレージになりますように!