BLOG日昭牧場だより
「獣医師」田畑先生から見た日昭牧場
外部の人だからこそ日昭牧場について見えることがあるはず。というわけで「〇〇さんから見た日昭牧場」シリーズです!今回は獣医師の方から見た日昭牧場です。
※「酪農コンサルタント」中島さんから見た日昭牧場
※25年のお付き合い!「ミルキングパーラー」メーカーさんから見た日昭牧場
お話を伺った、獣医師の田畑力(たばたちから)先生
どの牧場でも必ずお世話になっているのが獣医師の先生。中でも牧場の命運を左右するのが、牛が妊娠しているかどうかを調べる「妊娠鑑定」などを行う「繁殖検診」です。日昭牧場では「株式会社たいき牛群管理サービス」の代表取締役で、獣医師の田畑力先生にお世話になっています。
さて繁殖検診専門の獣医師として独立、活躍中の田畑先生から見た日昭牧場は...?
繁殖検診はチーム戦。見事な連係プレー
左手でプローブを持って直腸検査中(先生は左利き)。ゴーグル状のモニターにはエコー画像が映し出されています。
田畑先生には月2回の繁殖検診をお願いしています。毎回、以前ご紹介した酪農コンサルタントの中島さん、繁殖担当スタッフで牧場長の西川、薬品メーカーの方などと一緒に牛舎を回ります。いわば「チーム繁殖」!
牛舎では西川(写真右にちょっとだけ顔が映っている)が牛の情報を読み上げ、スタッフ(中央)が補助し、田畑先生(左)が1頭1頭、肩まで腕を突っ込んで超音波(エコー)を使って直腸検査していきます。まさに一糸乱れぬ見事な連係プレー!この日は少ないとはいえ約120頭、2時間以上かかる大仕事。これを2週間に1回行います。「すごい力が必要だと思われがちですが、そんなにいらないんですよ」とサラリと言ってのける田畑先生ですが、心身ともに重労働なのがはたから見てもわかります。
そして「日昭牧場さんの牛はおとなしくて落ち着いているんですよ。普段から可愛がられている、丁寧に扱われている証拠ですね」とのこと。この言葉はとても嬉しい!
検診が終わると結果をもとにチームミーティング
良いと思うことは積極的に取り入れる、前向きな牧場
「同じ頭数で牧場の生産性を上げるには、『乳量が多く受胎しやすく、病気になりにくい牛』がたくさんいればいいんです。そういう牛が生まれやすい方法を考える、つまりホルスタインのベースを上げるのが僕の仕事です」という田畑先生。そこで理想の牛が生まれるよう、遺伝的要素(牛の体型や性質など)を客観的に数値化でき、効率的に牛の改良が行えるとされる「ゲノム検査」を提案しました。2017年にスタートし、今は生まれた雌の子牛全頭の検査を行っています。
先生は日昭牧場について「そもそも、普段から何かを提案しやすい雰囲気なんです。ゲノム検査も、当時はまだ一般的ではなかったんですが、すぐ『まずはやってみよう』と。良いと思うことは積極的に取り入れていく、前向きな牧場だと思いました」と言います。
スタッフ全員が『牧場を良くしよう』と思っているのがわかる
「僕は客観的なデータをもとに話をしますが、実際に作業するのは牧場スタッフです。日昭牧場さんは、やることをきちんと理解し納得し、牧場全体で取り組んでくれます。やっぱり最後は人です。スタッフ全員が『牧場を良くしよう』と思っているのがわかるので、こちらも力が入ります」と先生。牧場と目標を共有し、そのためにできることを常に考えてくださっているのがわかります。
「いろいろな意見や提案に対して『まずはやってみよう』精神が行き渡っている牧場なので、新しく入った人や外部スタッフでも意見が言いやすく、普段から働きやすいと思います」と締めくくってくださいました。
常に穏やかな口ぶりながら「去年と同じではダメ、現状維持は後退だと思っています。やる以上は良くしたい、良い牧場にしたいという気持ちで取り組んでいます」という、熱い一面を持つ田畑先生と日昭牧場の相性は抜群!実はゲノム検査だけでなく、新しいチャレンジも始めているんです。
先生、これからもよろしくお願いします。